Eテレ(NHK教育テレビ)の0655で紹介されていた「電車で化粧はやめなはれ」は、なかなかの歌だと思います。
今まで何度も転勤し、いろいろな交通機関を利用してきましたが、ここ10年ほど特に電車での化粧が多く見られるようになったと思います。
つい最近、南浦和から下り京浜東北に乗ったところ、かなり混んでいたのでつり革につかまりましたが、前に座っている方の顔がいやに白っぽいのに気付きました。
眉も塗りつぶされ、まるで武家の奥方を見るような感じでした。「ぬりかべ」又は
「ぬらりひょん」か、女房が結婚披露宴に出席するときなどに見かける、十分な基礎化粧を済ました後のようなお顔で、膝にのせたバッグからガサガサ音をさせて何かを探していました。基礎化粧の次の作業のようです。
その方の隣が空いたので座りましたが、今度は携帯電話位の容器を取り出しました。大きな蛾に見られる、ひげのある触角のようなものが二つ収まっているのが見えました。今度はそれをひとつ取り出し、ボンドのようなものをそれに塗りたくり、まぶたに付けたんだと思います。揺れる電車での正確な作業です。日本の技術力を支えてきたのは、このような方がいるからだと実感した次第です。
前の席を見ると、その方を私より早くから観察していたと思われるおじさんが、あっけにとられたような顔をして、その方のお顔を見つつ降りていきました。
このような根性のある方が増えてきています。私も、Eテレの歌で言っているトホホ顔を見ながら降りようと思いましたが、残念ながら混んでいて見えませんでした。
他の路線でも、決まった方が基礎化粧から仕上げまでやり終わり、満足した表情で鏡をみてうなずいているのをよく見かけました。
しかしながら、どの方のご奮闘を見ても、結果変わらずという方ばかりの気がしてなりません。
このような天下のトレンドでありますので、いずれは電車にもドライヤーなどのコンセントを付けろと言う要求がでるものと思われます。
JRや各私鉄の皆さん、暴動が起きる前に準備をした方が良いのでは・・・・
その後ついに見てしまいました。コードのついたプラグを持ち、キョロキョロとコンセントを探している方を。・・・
中秋の名月 2021年(令和3年)9月21日(火)